コーダーとプログラマーの仕事内容を同じ仕事だと捉えている方が多いですが、正確には全然違います。コーダーもプログラマーも両者ともプログラミングコードを書く人という意味では同じですが、そのプログラミングの担当分野が違うのです。
では、具体的にどう違うのでしょうか?仕事内容から給料や求人企業の違いなどを紹介していきます!どちらに転職しようか悩んでいる方は参考にしてください。
コーダーとプログラマーの違い
コーダーとプログラマーの違いについて、仕事内容、給料、求人数、会社の業界に分けて紹介していきます。これを読めば自分がコーダーかプログラマーどちらを目指すべきか見えてくるはずです。
仕事内容の違い
まず一番気になるであろう仕事内容です。
コーダーとプログラマーでは、担当する場所が違います。場所というのは専門的な言葉でいうとフロントエンドとバックエンド。
コーダーとプログラマーの違いは、フロントエンドとバックエンドを知ることですので、少し詳しく説明していきます。
フロントエンド・バックエンドとは?
まだプログラミングしたことない方にはイメージしづらいかもしれませんが、例えば、当サイトに訪れた方は白背景で黒い文字で書かれた文章を今まさに読んでいると思います。
この今見ているページを構成して表示させているのが、フロントエンドのプログラムです。具体的なプログラミング言語の名前で言うと、HTML・CSS・JavaScriptですね。これらのプログラミング言語はフロントエンド側で動く仕組みになっています。フロントエンド側とはつまりみなさんがお使いのスマホであったりパソコンの上で動いているということです。
フロントエンドのプログラムはみなさんも見ることができて、ブラウザ上で右クリックして「ページのソースを表示」などをすると見ることができます。
実際に当サイトのトップページを見てみましょうか。
HTMLやCSS、JavaScriptの情報が見れることが分かると思います。
このようにフロントエンドのプログラムは全員から見ることができるため、重要な情報(例えば個人情報など)は絶対に記載してはいけません。
対してバックエンドとは、みなさんからは絶対に見ることができない別のパソコン(サーバーと言います)の上で動かしているプログラムです。当サイトでもバックエンドで動くプログラムのコードは、サーバーに置いています。インターネットに公開するためにはサーバー上に必ず置く必要があります。例えば当サイト「https://ebid-okayama.jp/」にアクセスした際は、サーバーへ繋がり、バックエンドの処理が実行されたあと、フロントエンドへ描画の処理を依頼するといった流れになります。
バックエンドには顧客情報など大事なデーターが入っていることが多いです。ですからセキュリティにも十分に注意して運用することが求められます。
フロントエンドとバックエンドの繋がりを簡単な図で表すと以下のような感じです。
サーバーの処理が始まるタイミングはだいたいみなさんがWebサイト(サービス)へアクセスすることで始まります。みなさんからのアクセスをもとに、サーバー側のプログラムが動き必要な情報をみなさんのパソコン(フロントエンド)へ返しているといったイメージです。
バックエンドで動くプログラミング言語としては、有名なところではJava、C#、PHPなどですね。フロントエンドでは、HTML、CSS、JavaScriptです。
フロントエンドがコーダー、バックエンドがプログラマー
フロントエンドとバックエンドと違いがある程度理解できていれば、コーダーとプログラマーの違いは簡単です。
- フロントエンドを担当するのがコーダー
- バックエンドを担当するのがプログラマー
このように言葉にすると1行になるほどシンプルな分類ができます。ちなみにコーダーはHTMLコーダーやWebコーダーなんて呼び方をすることもあります。
コーダーはわたしたちがWebサイトやWebサービスを利用するときに実際に目にするデザインなどの見た目の部分のコーディングを行い、プログラマーは普段目にしないけどシステム的にはかなり重要な裏側のコーディングを行う仕事内容になります。
見た目を意識したデザイナー寄りの仕事がしたければコーダーが向いていますし、頭を使ってより論理的なプログラミングがやりたい方はプログラマーが向いています。
給料の違い
転職する際に気になる給料の違いを見ていきましょう。以下はDUDAが公開している平均年収です。結論から言うと、プログラマーの方が高いです。
- コーダー : 340万円 / 年 ※
- プログラマー : 468万円 / 年
※ コーダーという紹介ではありませんでしたが、Webデザイナーとほとんど給料は変わりませんのでWebデザイナーの給料で紹介させていただきました。
求人数の違い
以下に主要な転職サイトのコーダー・プログラマーの求人数を集めました。全体的にはプログラマーの方が需要が高いですね。
コーダー | プログラマー | |
---|---|---|
リクナビNEXT | 41件 | 80件 |
マイナビ転職 | 79件 | 85件 |
DODA | 13件 | 36件 |
@type | 25件 | 45件 |
コーダーよりプログラマーの方が需要が高い理由は単純です。それは、プログラマーがコーダーの仕事をまでを担うケースが多いからですね。
プログラマーがコーダーの仕事をまでを担うケースが多い
散々「コーダーとプログラマーは違いますよ!」という話をしてきましたが、実態としてはプログラマーがコーダーまでの仕事を担うことが多いです。つまり、バックエンドもフロントエンドもプログラマーが行っちゃうんですね。
こういうプログラマーがフロントエンドもバックエンドも担うような会社では、コーダーというフロントエンドに特化した仕事をする人は不要になってしまいます。
Web会社とシステム会社の違い
プログラマーがコーダーの仕事までやっちゃうと聞くと、コーダーはいらないじゃないかと思われるかもしれませんが、まだまだ必要とされる職種ではあることは確かです。
コーダーという職種はどういう会社で重宝されるかというと、Web系の会社ですね。Webサイトの構築をメインに行っているWeb制作会社です。
こういったWeb制作会社ではプログラマーではなく、フロントエンドに特化した知識を持ったコーダーを雇う傾向にあります。
一方でプログラマーはシステム会社でよく使われる言葉です。システム会社では、見た目のデザインを深く考えることはないので、フロントエンドの知識が浅くても「作れたらいいや」という感じでプログラマーがフロントエンドもやっちゃうんですね。
見た目を意識するWeb会社。見た目よりも処理内容を意識するシステム会社。この両者の違いによって求められるコーディングスキルが変わってくるということです。
コーダーとプログラマーの選び方は簡単!
コーダーとプログラマーの選び方は簡単です。それは、「Web系の会社とシステム会社のどちらに入りたいか?」これに尽きます。
コーダーとプログラマーの本来の差は、担当する仕事内容(フロントエンドとバックエンドの違い)にありますが、より実践的な話で言うと、Web会社かシステム会社の違いです。
- コーダーはWeb会社
- プログラマーはシステム会社
そして、どちらを選ぶかによって将来のキャリアパスも変わってきます。
- コーダーならWebディレクター
- プログラマーならシステムエンジニア
といった具合です。要するに、見た目などのデザインをメインとしたWebサイトの開発に携わりたいか、システム的な裏側の処理をメインとしたシステム開発に携わりたいかです。
ということで、コーダーになりたい方はWeb会社で、プログラマーになりたい方はシステム会社で探してみてくださいね!