SEには大きく分けると3つの技術分野があります。
- アプリケーション
- サーバー
- ネットワーク
サーバーやネットワークといった土台があってアプリケーションが動くわけですが、その土台の一端を担う仕事がネットワークエンジニアです。
SEの中でも比較的スキルが変わらないのがネットワークエンジニアです。そんなネットワークエンジニアの仕事内容について見ていきましょう。
目次
ネットワークエンジニアのやりがい
ネットワークエンジニアのやりがいは、システムのインフラを支えているということですね。
一般的なインフラは、電気とか水とかガスでしょう。ある日突然、水が出なくなったり電気が来なくなったり、お湯が出なくなったら困りません?
「そんなことありえないだろ」って思う方が多いと思いますが、ありえないと思われているからこそ、絶対に止まるなどのトラブルが許されないものがインフラなのです。
ネットワークはシステムにおけるインフラと言えます。
重要なデータを送受信する時の止まるなんてことは許されないのです。「銀行のATMで10万円振り込んだのにネットワークトラブルでお金がどこにもない」、なんて状況はありえませんよね。そんなトラブルを起こしたら会社の信用は地に落ちます。
当たり前に動いていることが前提だからこそ、トラブルが許されない状況のなかで、
あらゆる起こりうるトラブルを想定して、絶対に動き続けるネットワーク環境を構築することがネットワークエンジニアの仕事であり、システムの根底から支えているという自負がやりがいに繋がります。
ネットワークエンジニアの仕事内容
大きくは「設計」と「構築」「運用」に分類されます。
設計
ネットワーク環境を0から設計する立場です。
幅広い業務知識とお客様から要望を聞き出すコミュニケーションスキルが必要となります。
一つの経路がずれただけでネットワークを一から設計し直さないといけない自体に陥ることもあるため、最初の設計は大変重要な業務です。
経験を積んだ人が任されるポジションであるため、まずは構築や運用で下積みを重ね、実力が認められれば設計へ移っていくといった流れになります。
構築
設計書を元に、回線やハブ、ルーターなどのネットワークを実際に構築する作業を行います。上流工程のエンジニアであれば、設計書の作成から行うこともあります。
SEの上流工程と下流漕いての違いについては、以下を参考にしてください。
→ SEの上流工程と下流工程の違い
ネットワークに関する基本的な知識や、どこを間違えるとどういったトラブルに繋がるか、トラブルを避けるために事前に準備しておくべきことはなにか、など、言われたことだけをするのではなく自分なりに考えながら仕事をすることで知識も身につきますし、出世していけるはずです。
運用
ネットワーク構築後の動作について確認し続けることが仕事です
しっかりと構築時の意図通りに動いているかの監視や、万が一トラブルが起きた時の対応などを行います。
顧客向けのシステムであればコールセンター的な電話対応を行う会社もあります。
トラブル時こそ、知識が試される場面です。
これまでに自分が身につけたスキルをフルに活かし、最短距離で解決へ向かうように準備しておきましょう。
どんな勉強が必要?
主に実戦から学ぶことが多いですが、サーバー機器や通信機器などの機器類の知識、利用するOSやアプリケーションについても知識をえておく必要はあります。また、トラブルシューティングで活躍するネットワーク通信、パケット解析などができると強いかと思います。
資格の種類
ネットワークの資格はシスコという会社が運営しているベンダー資格が有名です。
5つのレベルに分かれていて、
- CCENT
- CCNA(Cisco Systems社による技術者認定資格)
- CCNP(CCNAの上位)
- CCIE(CCNPの上位)
- CCAr
ご自身のキャリアパスをまず見直して、どの資格が必須であるかを考えることが第一かと思います。
シスコの中で最初に取る資格としておすすめなのは、CCNAです。CCENTは簡単ですが、一般的に持っていてもあまり価値を見いだせないため、せっかく高いお金を払うわけですからCCNAを狙いたいところです。ただし、CCNAの受験対策としてCCENTを勉強するのはありです。
SE全般で必要である資格は以下でまとめていますのでぜひ参考にしてください。(シスコも入っています。)
→ SEとして働く上でおすすめの資格一覧!国家資格は必要?
未経験でもなれる?
ネットワークエンジニアは初心者からでもなることができます。
新卒でも中途からの転職でも、可能です。
IT業界は慢性的な人手不足ですが、例に漏れずネットワークエンジニアの数も足りていません。
未経験からでも研修などで教育してくれる土台があるため、興味がある方は求人を調べてみるといいでしょう。
年収を知りたい
平均年収だと 456万円 (転職サイト Find Job
(http://www.find-job.net/income/shokushu-0-103/) 参照)
のようです。ただ、フリーランスとして働くのであれば、月収 50 – 70 万と、スキルや案件によって異なってきます。
ネットワークエンジニアの将来性
インターネットの普及に伴い、中小企業を中心としたインフラの設備の需要が増してきていることは事実です。
また、利用しているアプリケーションの定期的なアップグレードや社員数の増加は継続して発生するため、インフラエンジニアへの需要はこれからも継続的にあると思います。インフラが設計通り、信頼性高く運用され続ければ、需要は減るかもしれませんが、現時点においては、インフラの安定性は中々向上せず、企業規模に比例して、トラブル件数も増加しているのが現実です。