SEは技術職であり、スキルさえ持って入れば派遣でも正社員でもフリーランス(自営業)でも問題なく収入を得ることができます。
時給がめちゃくちゃ高いのがSEの特徴で、派遣に登録すると薬剤師に近いレベルで給料をもらうことができます。
そこで1つ疑問というか誘惑が出てきますね。
正社員で責任を持って仕事するより派遣として高時給で働いたほうが得なのではないか、と。
結論から言いますと、
- 長い目で勝負するのであれば確実に正社員になるべき
- 3年くらいの短い期間だけで勝負するのであれば派遣がおすすめ
将来的にどうなりたいか見越した上で派遣か正社員を選ぶといいでしょう。
目次
派遣 VS 正社員 – 時給で勝負
年代ごとに比べてみます。長い目で見た時に正社員のほうがいいという意味が分かるはずです。
20代編
20代の方を想定して収入を比べてみましょう。
派遣SEの時給相場は、2,000円。
月額に換算すると、8時間 × 2,000円 × 20日 = 32万円。
参考:http://www.hatarako.net/contents/heikin_jikyu/kanto/1402/
正社員の給与相場は、20万円。
参考:https://kyuryobank.com/it/se.html
2万円差で派遣SEの勝ちです。
派遣の勝ち
30代編
続いて、30代の方を想定して収入を比べてみましょう。
派遣SEの時給相場は、2,000円。これは変わりません。年齢によって変わらないのが派遣の特徴ですね。
月額に換算すると、8時間 × 2,000円 × 20日 = 32万円。
参考:http://www.hatarako.net/contents/heikin_jikyu/kanto/1402/
正社員の給与相場は、45万円。
参考:https://kyuryobank.com/it/se.html
13万円差で正社員の勝ちです。
どんどんと差が開いてきましたね・・・。
正社員の勝ち
40代編
見るまでもないと思いますが、40代も一応見ておきましょう。
派遣SEの時給相場は相変わらず、2,000円。
月額に換算すると、8時間 × 2,000円 × 20日 = 32万円。
参考:http://www.hatarako.net/contents/heikin_jikyu/kanto/1402/
正社員の給与相場は、49万円。
参考:https://kyuryobank.com/it/se.html
17万円差で正社員の勝ちです。
さらに差が開いてきました。
正社員の勝ち
派遣は時給が変わらない
派遣の場合は基本的には給料が変わりません。2,000円でスタートしたらずっと2,000円です。よっぽど優秀であれば給料がアップするかもしれませんが、一般的には給料高くするくらいなら新しい人を2,000円で雇うと会社は考えます。
一方の正社員は会社の中での給与規定に則り、給料はどんどん上がっていきます。基本的に下がることはありません。
20代のころは派遣SEの方の給料が上でも、年齢を重ねてキャリアを積むことで、社内での価値が高まり給料も上がっていきます。
派遣 VS 正社員 – 福利厚生で勝負
正社員ならではのメリットである福利厚生。
額面には現れないため派遣やアルバイトの方々は軽視しがちですが、福利厚生があることで随分と生活が楽になったりします。金額に直すと結構な援助受けていたりします。
では、一般的な福利厚生を含めてどれくらい正社員が得か見ていきましょう。
福利厚生の種類
生活が楽になるタイプの福利厚生です。
- 社会保険
- 厚生年金
- 住宅手当
- 通勤手当
社会保険は会社が半額出すのがルールです。
給料30万くらいの人であれば、1万5000円くらい会社が払ってくれています。
厚生年金も同様です。厚生年金だと2万円くらい会社負担ですかね。
月々だけでも3万5,000円くらい会社から恩恵を受けていますが、厚生年金は定年後のもらえる年金の額も国民年金に上乗せする形で受け取ることができます。老後のことを考えても正社員はお得です。
続いて、住宅手当。
会社によってあるところもあればないところもありますし、額も様々です。
住宅手当を支給してくれる会社の相場は、2万から4万円くらい。6万の賃貸を借りても4万円で住めちゃうということですね。
最後に通勤手当。
主には電車代ですが、遠い人だと定期代で1万円以上かかかると思いますが、全額払ってくれます。派遣だと自己負担の可能性が高いです・・。
この4つの社会保障だけ見ても、月の額で7万円近い額を正社員のために会社が負担しているのです。
一人の正社員を雇うのにどれだけ大事にしているかがわかりますよね。それだけの投資をしても会社の人材として育てていこうという裏返しでもあります。
給料の額面だけでは測れない良さが正社員にはあるのです。
正社員の勝ち
派遣 VS 正社員 – ストレスで勝負
数字では測れない部分になってしまいますが、仕事を続ける上で大切な指標が精神的に安定して仕事ができているかどうかです。
責任感を求められるのは、やはり正社員です。
派遣は気楽なもので、最終的な責任は正社員にあると考えて仕事をすることができます。また、首を切られても次の派遣先にいけばいいだけなので、責任感を持たなくていいという意味では圧倒的に派遣でいると楽に仕事ができます。
正社員の立場から派遣の働き方を見ていると、気楽そうでいいなぁと思いますし、実際にストレスが少ない環境に移りたくて、正社員から派遣のSEに移った人もいます。
働き方は人それぞれです。自分は何に重きをおいて仕事をするかを考えて正社員か派遣かを選ぶといいでしょう。
派遣の勝ち
派遣 VS 正社員 – 世間体で勝負
わたし自身は世間体で仕事の仕方を決めるのはバカらしいと思っていますが、
やはり親や、家族の評価、世間の目を考えると、派遣よりも正社員の方が「ちゃんとした人」という認識を持たれるようです。
給料の勝負のところでも紹介したとおり、安定して収入が増えていきますし、福利厚生を代表的に何かあっても会社が守ってくれるという安心感はあると思います。
わたしも絶対に結婚しないと決めている、もしくは親の目なんてどうでもいいと思えたら、おそらく派遣とかアルバイトで気楽に仕事していたと思います。
しかし、将来のことを考えると、いい女性と結婚したいと思いますし(そう考えるとそれなりのステータスが必要かなと思いますし)、親に立派に成長したところを見せたいですし、って考えると、派遣は選びにくいというのが正直なところです・・・。
正社員の勝ち
派遣 VS 正社員 – スキルで勝負
SEとして身につくスキルは派遣と正社員どちらのほうが上でしょうか?
これはそんなに変わりませんね。同じ現場にいるわけですから、システム開発におけるスキルの身につき方はほとんど変わりません。
唯一変わるところといったら、マネジメント能力ですね。
正社員であれば、後輩が入ってきたりして、人を管理する立場に上がっていきます。人への指導の仕方や、教育、多くの人を同時に管理する能力など、年齢を重ねるごとにマネジメント能力が必要になってきます。
派遣であれば、言い方が悪いですが、ずっと一番下のポジションです。派遣仲間に教えることはあっても、それはマネジメントというよりは知識の共有レベルの話です。
会社を運営していく上で必要となる人をマネジメントするスキルは正社員でしか身につけることができません。そういったスキルを身に着けたい場合は正社員でキャリアを積むのがいいでしょう。
SEとしての技術面では、
ドロー
マネジメント納涼の面では、
正社員の勝ち
ひとまず正社員がおすすめ
未経験から初めてSEになろうとしている人は、まず正社員になることをおすすめします。
派遣SEは精神的に楽という面以外では基本的には正社員に勝っているところはありません・・・。
別に正社員になったからと行って派遣SEになれないわけではなく、本気で精神的に参ってきたら一時的に派遣に回って休憩することも選択肢とてあります。
正社員でいるほうが、圧倒的にメリットがあります。ひとまず正社員になってみて、どうしても我慢できないなら辞めて派遣という手順で考えるといいでしょう。