20代後半、一般的に、未経験の職種にチャンレンジするならラストチャンスとされている年代です。
転職するには、
- 大手転職サイトを活用して自分で転職活動を行う方法と、
- 転職エージェントを活用して転職コンサルタントと一緒に転職活動を行う方法
の2種類があります。
ここでは、未経験業種にチャレンジする時の転職エージェントのメリット・デメリットを実例を元に紹介していきます。
大事なのは転職エージェントを利用するという考え方です。
目次
未経験でも紹介してくれる?
まず気になるのは、転職エージェントは未経験でも会社を紹介してくれるかどうかではないでしょうか。
結論から言うと、未経験は完全にNGな転職エージェントは存在しますが、多くの転職エージェントでは未経験者も歓迎してくれます。
未経験者NGな転職エージェントの特徴としては、どこかのジャンルに特化した転職エージェント。例えば、外資系の会社だけを取り扱っている転職エージェントなどです。こういったところは、基本的にはキャリアアップの人を対象としているため、はじめから未経験者はNGとしています。
一方で、複数の業界を扱っている転職エージェントであれば、未経験でも何かしら紹介してくれます。
ただし、提示される条件が微妙だったりするので、注意が必要です。
未経験で転職エージェントを利用するデメリット
では、未経験で転職エージェントを活用する場合に何が問題となるのか。デメリットについて紹介していきます。
年収が下がるリスクが高い
まあこれは転職エージェントだからとう話でもないかもしれませんが、未経験の業種ですから今の給料よりも確実に下がると考えていた方がいいですね。それでもやりたい仕事を選んだ方が総合的にプラスだとは思いますが。
結局、今と同じ業種を勧められる可能性が高い
これは、転職エージェントの仕組みから仕方のないことですが、1つ目で給料が下がる話をしましたが、転職エージェント側としては高い給料で働いて欲しいのです。なぜなら、転職エージェントの紹介で転職が決まった場合に、転職先の会社から仲介料として、紹介した人(ここではわたしたち)がその会社でもらう年収の30%ほどを受け取る仕組みになっているからですね。
分かりやすいように具体的な金額で見てみましょう。
未経験で年収300万円の会社に決まった場合に転職エージェント側が受け取れる額は、90万円。対して、同じ業種でステップアップしてもらって、年収450万円の会社に決まった場合は、135万円。
わたしたちが転職先で受け取る金額によって、転職エージェント側としては、45万円も利益が変わってくるわけです。
こういった理由から、できるだけ多くの年収を見込める会社を紹介したいがために、未経験の業種ではない方がいいと誘導してくることが多々あります。
未経験で転職エージェントを利用するメリット
デメリットだけではありません。未経験の業種へのチャンレンジしたい人が転職エージェントを利用するメリットもあります。
非公開求人
転職エージェントを利用する一番のメリットは非公開求人がたくさんあることですね。非公開求人とはその名の通り、転職サイトなどには出回っていないような求人情報のことです。世の中の8割は非公開求人と言われており、見たければ転職エージェントと接触する以外方法はありません。
酷な話かもしれませんが、未経験の場合は面接しても結構な確率で落ちます。わたしも経験ありますが、10社、20社は平気で落とされました。そうすると転職サイトなどの情報だけではどんどんと行きたいような企業が減ってくるわけですね。
弾切れになった頃に、転職エージェントにお世話になったのですが、見たころない求人がたくさんあって驚きました。これが非公開求人なんだと・・・。
多くの企業にアプローチする意味でも転職エージェントには一度接触しておいた方が絶対にお得です。
企業にプッシュしてくれる
転職サイトだと、履歴書や職務経歴書、面接の場でしか自分をアピールする機会がありません。
しかし、転職エージェントを経由していると、転職エージェントから見たわたしたちの良さを事前に企業に伝えてくれます。
転職エージェントに登録すると、転職コンサルタントと対面して面談があります。そこで、自分の強みであったり、なぜ未経験だけどその業種を選んだのか、人柄、スキルなどを把握してくれて、企業へ紹介する際に活用するわけですね。
転職エージェント側としては、(企業からお金をもらうために)なんとかして転職を成功させたいわけですから、必死になってわたしたちをプッシュしてくれます。そのプッシュが転職エージェントを活用していない他の転職活動の人たちとの差別化になったりします。
給料アップ交渉をしてくれる
そして、自分では中々言いづらいお金の面も転職エージェントに任せることができます。
転職エージェントは、紹介したわたしたちの見込みの年収によって企業から仲介料をもらうしくみです。
ですので、できるだけ年収を高くしたほうが、儲かるわけですね。転職エージェントとわたしたちの利害がピッタリと合致した素晴らしいシステムです。
ただ、それでも未経験の業種ですから、おそらくは前職よりも給料は下がることでしょう。
とりあえず登録して利用した良い
「利用」という言葉を辞書で引くと、「自分が得をするようにうまく使うこと」と出てきます。
悪い言葉ですね・・・。
ですが、転職エージェントを活用する際は、「利用する」という考え方が大事です。転職エージェントでは「非公開求人」であったり「転職コンサルタントのプッシュ」という普段の転職サイトを活用しているだけの転職活動ではあり得ないメリットがあります。
一方で、「電話が面倒くさい」とか「企業を誘導される」といったデメリットもあります。
転職は人生の中で数えるほどしかない大きな岐路です。わたしとしては可能性はたくさんあった方がいいという考えのもと、非公開求人にもアプローチできる転職エージェントの活用を選びました。
大事なのは自分で決めること
実際に登録すると、本当にたくさんの企業を紹介してくれます。その中でも転職エージェントから「ここいいんじゃないですかね」といった提案をいただくこともあります。
そこが本当に良かったら受けてみたらいいですし、気に入らなかったらキッパリと断ることが大切です。せっかく紹介されたし・・・、みたいな同情心を持ってやっていたらキリがありません。
人生で数回しかない大事な会社選びです。転職エージェントを利用しつつ、いろんな選択肢の中から自分にとって最善の選択が取れるように動いていきましょう!
【追記】「利用する」といいつつも、転職エージェントに紹介された企業が素晴らしくて、わたしはその会社に転職を決めました。